「読書の重要性」 1811号

「本は知識をくれる。本は感動をくれる。本は勇気をくれる。 本は思いやりをくれる。本は読む習慣さえ身につけておけば、その人の道に「希望」が消えることはないのです。」とある方は本の重要性を力説されています。そこで、今回は読書の重要性について考えてみたい。

 アフリカで誕生した人類は、20万年ほど前に現在の人類(クロマニョン人)の直接の祖先にあたる新人へと進化し、世界中に広がりました。

 そして、人類が文化を持って歴史上に登場してからおよそ1万年になります。この間人類は色々

な発明をしましたが、最大の発明の一つが文字を創造し、印刷を通して「本」を作りだした事ではないでしょうか。

 つまり、本がない時代は、その人の経験し、解明したことは、その人一代で終結してしまうのですが、本の発明によって、人類は知識を蓄積することに成功したのです。

 文字の発明によって、人類は、どの時代のどんな人物がどのように考えたかを解明し、その知識、経験の上に、さらに改良を図り、より、完成度の高いものを創り上げることに成功したのです。

 つまり本はまず文字を識読する事によって、知識を習得できます。 次にその人の経験、人格・境涯に影響されるのですが、「感動」とか「勇気」とか「思いやり」を読み取ることができます。

 さらにすごいことは、本を反復して読む事によって、作者が想い描いた、考えをより深く把握することが出来るようになることです。

 そして、このことが想像力をより豊かに、深くしていきます。

 想像力は①過去、現在、未来の時間的領域と、②空間的領域がありますが、読書をする事によ

って、内在する「調和的秩序」を開拓し、時空間の領域を拡大する事ができるのです。

 そしてそれらの想像力が根底となって、新たな”創造”が生まれるのです。

 つまり、地球上の資源には限りがあります。しかし人間の想像力には限りがありません。そしてその中からより新たな”創造”へと繋がっていくのです。

 

 もちろん、新しい発想と創造は、自らが生活の場で体験し、その経験を基にすることも有効ですが、もう一つの方法が、読書による疑似体験だと思います。

 つまり、人間の一生は限りがあるので、他者の経験したことを本から吸収し、自分は経験せずとも疑似体験を本より読み切ることによって得ることができるのです。

 つまり、読書の習慣を身につけた方は日々時間的領域と、空間的領域の想像力を拡大する事がで

きるのです。

 特に幼児期に読書の習慣を是非身につけてあげさせてください。

 読書の楽しみはまず、親が読み聞かせをする事によって興味関心ができます。幼児にとって、文字認識は容易なことではないですが、このハードルを周りにいる方が是非手助けしてあげてください。

  現在は、インターネットが発達し、テレビ等で瞬時に世界中で起こっている事件等を把握することができる環境にあります。

 新聞・書物を読まなくても、世界の情勢は把握できます。しかし、読書からの恩恵と違うと

ころは、知識のみの習得だけになってしまい、創造力の拡大に繋がらない可能性があります。

 したがって、科学技術が発達した「便利快適」の世の中でこそ、過去のどの時代よりも深く読書をしていかなければならないのです。

 つまり、読書習慣は人として困難なことに遭遇したときに、それを解決できる”智恵”を獲得することに繋がっていくのではないでしょうか。