豊かなる人生を 76号

大切な私の友人から写真集を出版されたのでいただきました。そのタイトルが「豊かなる人生を」 でした。すばらしい表現だと感じました。そこですばらしい人生を送るための条件等を私なりに考えてみましたので、僭越ですが発表します。  

 ある人物を紹介します。

21才で事業に失敗する。

22才で選挙に落選する。

24才でまたもや事業に失敗する。

26才で恋人の死の悲しみを乗り越える。

27才でノイローゼになる。

34才で下院議員選挙に落選する。

36才で下院議員選挙に落選する。

45才で上院議員選挙に落選する。

47才で副大統領になりそこなう。

47才で上院議員選挙に落選する。

52才でアメリカ合衆国大統領に就任する。

 この男とは、エイブラハム・リンカーンである。 もしリンカーンが挫折に弱い男であったならば、大統領にはなってなかったと思います。

 発明王トーマスエジソンについても有名な話がある。完璧な電球をつくろうとして、九千九百九十九回実験を繰り返したがうまくいかなかった。ある人が「一万回失敗すれば、諦めるだろう。」と言うと、エジソンは答えた。「失敗だって、僕にとっては一万通りのやり方を発見したところさ。」と

 失敗を失敗と認識せず、将来への飛躍のための契機にする究極のプラス発想に感動するばかりです。

 今回は一度しかない人生を豊かで充実した生き方にする要点を考えたい。

 ここに相思相愛の5年間つきあってきた恋人の彼氏から突然別れてくれと言われたとき、あなたはどうしますか?

 通常は彼女が落胆し、落ち込んでいると想像しますが、彼女は”万歳”をしたそうです。

 つまり「悪い結果」は「成功へのチャンス」であると考えて、こんな良い女を見放す馬鹿な男と別れて良かったと捉えたそうです。

 人生を豊かで充実し、成功に導く主導権はその当人なのです。けっして他の人ではないのです。

 このような事例を参考に豊かなる人生にするために以下の条件を提示したい。

 第1に自分に遭遇する全ての挫折にプラスの意味づけをし、不屈の闘志で立ち向かう姿勢を持っている方は偉大であり、成功裏に人生を全うできると思います。

 第2に貨幣への位置付けが適切である人は偉い。生き方の価値をどこに置くかでその人の値打ちは決定される。

 確かに現在の世の中は貨幣等の経済活動が中心になっているが、このお金に対するこだわりがあっては、豊かな人生にはなりません。 人生で失敗する原因の多くはこだわりから出てくるように思います。したがって何が本筋なのかを良く吟味でき、お金、情報、名誉等にとらわれない生き方をする人は強い。

 第3に頑健な身体を持っている人は強い。なぜなら前向きな気迫は健康である事が必須の条件ではないでしょうか。

 豊かな人生は健康である事が条件でありますが、一方、その人の精神の気迫が健康な身体を創っていくのではないか。身体が弱くても、みなぎる清新な気迫が健康な身体を呼び寄せてくるのではないでしょうか。

 第4に自己満足せず、常に自己啓発できる人は強い。

 少し成功すると、満足してしまい、歩(あゆみ)をとめてしまう傾向があるが、常に前進して行こうとする気迫が豊かなる人生ではないかと考えます。

 第5に自己を優先せず利他の精神(他者の利益、幸せを優先する精神)で行動するひとは豊かであり、美しい。

 古今東西の成功者の多くはこの”あなたのため”という、利他の精神を持っています。あなたの対象は、家族であるかもしれないし、大切な人であるかもしれません。ともかく自分のためでなく、世のため、人のために戦うから、その人の通常の実力を越え、生命の奥底から沸き上がる実力を顕現するのではないでしょうか。(ちなみに私も教育と医療で社会貢献したいと思っています。)

 DNA研究の村上和雄先生も人間の遺伝子で現在働いているといわれるのは5%~10%で、大半はまったく眠ったままの状態にあると説明されています。

 つまり細胞の中の遺伝子はそのほとんどがOFF状態であり、もしON状態になったならば、潜在的能力は無限に拡がってくるのです。

 したがって私たちの脳が「可能だと思った」事は可能になります。

 世の中では奇跡が時々起きます。奇跡とは大半の人が「不可能」と思う事が「可能」になることです。しかし遺伝子的に解説すると、私たちは皆「奇跡の人」の可能性を持って生まれてきているのです。

 以上、豊かな人生とは不屈の精神であり、人間協和の哲学ももって、自分よりも他者を大事にする生き方からにじみ出てくるものではないでしょうか。

子育ての要諦

 寒い冬を乗り切り、桜が開花しました。 入学・進学の時期を向かえました。通勤途中にお母さん、お父さんと一緒にピカピカの1年生が学校の近くを歩いて登校しているのを見て、「おめでとう!これから頑張ってね。」と心の中でつぶやきました。
 子どもたちの清新な息吹を感じ、やる気満々な気持ちを尊重したいですね。
 今回は”今年こそ頑張ろう!”とやる気満々になっている子どもたちの意気込みに心を合わせ、どのように子育てしていくかを考えてみたい。
 第1に「忍耐強い子」になってもらいたいと思います。
 何事も”我慢強い子”はしたたかな生命力で克ち上がってきます。忍耐強いことは人間が生活する上で最も大事な資質ではないでしょうか。
 徳川家康は「人の一生というものは、重い荷を背負って遠い道を行くようなものだ。急いではいけない。」と明言しました。忍耐強いことは、これからの前途多難な人生行路の中で最も重要な人格創りと言えます。
 忍耐強い子を創るには、甘いものを与えないようにする事と、食べ残しをさせない事が肝要です。
 子どもを可愛いといって、ジュースを与え、アイスクリームを与え、ラーメンを与え、お菓子を与えることによって、その子の精神はただ甘えるだけになります。その結果自立した人格を強力に阻害します。
 前脳に存在する神経細胞の側坐核(そくざかく)は報酬、快感、嗜癖(しへき))、恐怖などに重要な役割を果たすと考えられます。またこの部位の働きが強い者ほど嘘をつきやすいことが京都大学の研究グループによって突き止められています。 砂糖を多量に摂取する事により上記の感情に影響を与え、何事もきれやすく、持続力がなくなります。
 なぜならば砂糖は合法的な麻薬だからです。
 つまり、やる気を生む、ドーパミン、セロトニン等脳内ホルモンは腸で作られますが、甘いものの原材料である漂白砂糖、人工甘味料等の食品と加工食品は腸内環境を悪玉菌優位にするため腸内環境が悪化し、脳内ホルモンが潤沢に生産されないため、すぐ諦める、きれる等の行動に繋がります。
 第2に「自発的な行動のとれる子」になってほしい。
 世に名をなした人は全て”自発能動”で人生を切り開いてきました。
 誰かに指示されて行動する”指示待ち人間”ではいけません。
 自発的に行動できる人は幼少期に全面的に自分の事を肯定してくれた人物が必ずいるものです。
 誠心誠意徳川家光に仕えた春日局、坂本龍馬に対するおとめ姉さん(乙女)等々であります。
 つまり甘やかすのではなく、何事も愛情を持って、その子の言動をじっと見守り、とがめることなく存在感を受け入れてくれ、褒めて、励ましてくれた人物がいるものです。
 このような人物がいることによって、大切な将来を担う子どもたちは自己の行動に”自信”ができ、やがて自らの意志で一人で歩き始めるものです。
 私たちの立場からすると、このような人物になるよう心がけることが大切です。
 幼少期にこんな人物を持ち得た人は幸運であり、成長するにつれて、思いやりのある、優しい人間へと成長していきます。
 第3に「好奇心あふれる子」であってほしい。
 好奇心は、書物、図鑑、地図等の世の中の仕組みを説明した事象を与えることが、育成に繋がるのではないでしょうか。
 つまり、物語風童話は原因と結果の時間軸での想像力を育成し、図鑑・地図はあらゆる事象の構造・仕組みを理解する空間軸での想像力を育成する事になり、これらの時・空間の想像力の拡がりが、強い好奇心から発信され、原動力となります。
 つまり、好奇心はこれら、読書・図鑑等が触発剤となって知識を貪欲に吸収する力なのです。
 この事を知りたい、あの事を知りたい、外界の事情も知りたいと思う積極的な磁石のごとき知的吸収力が、どんな困難な問題が眼前にあろうとも、乗り越える原動力になってきます。
 以上の3点が子どもを真に自立する方途ではないでしょうか。