- 私たち人類は18世紀の産業革命以来、私たちの地球そのものが保持していた石油エネルギーを使って、過酷な労働から解放して生活の改善を図ってきました。
特に、第2次世界大戦が終了して、西洋の文明を基軸にして、産業の改革を推し進め、私たちは「便利・快適」な生活環境を開いてきました。
そんな中、1972年にローマクラブは報告書「成長の限界」を公表して、「このまま人口増加や環境汚染が続けば、あと100年で地球の成長は限界に達する」とし、地球資源は無限ではなく、有限であるとして、世界に警鐘を鳴らしました。
私たちは現在、石油文明によってもたらされた地球環境の悪化を率直に認め、その上で、人類社会が、持読可能な社会、地球環境をいかにして保全するかを考えていかねばなりません。
その持続可能な社会を世界レベルで実現するために、2015年9月に国連で合意され、発表されたのが、世界共通の目標「SDGs(Sustainable Development Goals:エスディージーズ)」なのです。
今回は、日本でも少しずつ知れられてきた、SDGsの「持続可能開発目標」について考えてみたい。
持読可能開発目標(SDGs)は17項目にわたって私たち人類が持続可能な社会を創り上げる条件として国連が提案した開発目標です。
つまり、世界全体で貧困を解決し、食糧、教育など人間が生活するうえで最も基本的なニーズ(basic human needs)を満たすことと、地球環境を保全することが、まず解決すべき課題とされています。
特に、13項目の気候変動、14項目の海洋汚染、15項目の地球陸上生態系保全、地球温暖化の問題は、低炭素社会の実現等々の生命体としての地球環境の保全が大事な点であるとされています。
つまり、私たち人類の進歩の過程の中から浮かび上がってきた、人類滅亡への危機を重く受け取らなければなりません。
私たちはかけがえのない子どもたちのために、安心・安全な未来社会実現のために、セクター、ジェンダー、さらには国家間の壁と、さらに全体としての地球環境を悪化させないために、あらゆる活動や行動を可視化し、目標を共有していかねばなりません。
期限を切って、2030年までに達成すべき持続可能な開発目標(SDGs)を世界に発表した事は現代を生きる私たちにとって、これからの暮らし方と方向性を決める点で大事な提案だと言えます。
私たち一般市民ができることは、環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイが2005年、来日の際に感銘を受け、先月号でも取り上げた村上先生の美しい日本語、「MOTTAINAI」を世界に広める、実際の生活の中で実践していくことが大事だと思います。
つまり、Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動の3Rをしっかりと胸に秘めて、けっして資源を浪費しない。そして、現代を生きる世界の人々をけっして置き去りにする事なく、利他の精神を堅持することが大事な点でしょう。
かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められている言葉、「もったいない」を生活に取り入れ、有限の資源を大切にして、この美しい日本語を持読可能な開発目標(SDGs)の旗頭にしていきたいと思います。
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