人は、生まれてから、色々な病気にかかり、その病気を内在する各種免疫力、自然治癒力等の体内に具わる働きによって、外敵を駆逐し健康になるのではないでしょうか。
したがって、成長著しい0歳から成人する期間に様々な病気にかかり、その病気を克服する生命力を身につけることはとても大事なことであります。
さらに成人したあとからの、各種の病気も本来の免疫力をより強化する好転反応であると考えられます。
今回は、子ども時代に襲ってくる各種の病気が、好転反応なのか、致命的な病気なのかを説明したい。
私たちが遭遇する各種疾患は、自然治癒力によって健康を取り戻す過程で体にさまざまな病的な症状が現れることがあります。たとえば、皮膚に湿疹が現れることがあります。これは、体のなかに溜まっていた毒素が皮膚に出てきたために起こる湿疹です。
また、下痢をすることもあります。これも毒素の排泄の過程で起こります。
体の痛みを感じたり、倦怠感を感じることもあります。これは慢性病で鈍っていた神経が活性化したためです。いずれも日にちが経つにつれて治まるものです。
このような体の反応を、好転反応といい、つぎのようなものがあります。
・弛緩反応…怠い、眠いなどの倦怠感として感じられます。
・過敏反応…便秘、下痢、発汗、腫れ、痛みなどとなって現れます。
・排泄反応…湿疹、かゆみ、目やに、吹き出物、大量の便などで体内の老廃物・有害物質が排泄される症状です。
・回復反応…胃痛、腹痛、吐き気、発熱、動悸などとなって現れます。
このように、好転反応は、内在する免疫細胞が十分その機能を発揮するまでにいたらないときに、自律神経の交感神経、副交感神経の働きを高め、鈍っていた免疫細胞を正常化に向けて活性化する過程で起こる体の変化であり、正常化したときには健康を取り戻すことができます。
漢方では、「めんげん現象」ともいい、頭痛、肩こり、鼻水、めまい、湿疹、発熱、脱毛、不正出血、虫刺され、寝坊、失言、落し物、怪我、交通事故等々の現象を通し、さらなる強固な耐性を構築する事を意味し、病気を好転的に捉える働きをいいます。
めんげんは、痛みやつらさやトラブルなどによって、治癒力がそこに集中して働くように仕向ける働きであります。
好転反応は還元反応とも言われ、体が毒素などで酸化している状態から、体の細胞が活性化し、還元することを意味し、酸化した老廃物をどんどん体外に排泄する作用なのです。
その過程で一時、病的症状が出ることがありますが、一時的に体が悪化する状況を経て、快方に向かうことを意味します。
したがって、薬の副作用によって病状が悪化する状況、生命力の減退とは全く違うのです。
しかし、今の医療はこのような好転反応を認めていません。
好転反応は、身体のもともと悪いところが、一時的に更に悪くなるような状況から、快方に向かう体の反応なのです。
高血圧の人が一時的に更に血圧が上がった。糖尿病の人が一時的に血糖値が上がった。などのことが起こり、アトピー性皮膚炎なども、一時的にひどくなる状態を意味していますが、健康になる課程で悪化する状況なのです。
好転反応は、人によって千差万別です。何度か繰り返すこともあります。そんなときは、初めは強く出ますが、だんだん繰り返すうちに反応は弱くなってくる傾向があります。
このように、起こった症状が本当の病気か、好転反応なのかの見分けはやさしくありません。
自律神経、白血球の免疫細胞の活性化、腸内環境を善玉優位にして、血流の流れ、リンパの流れ、気の流れを良くする食べ物、運動を実践してする健康法を取り入れた時に起こった場合は、好転反応とみなして良いでしょう。
したがって、このような時には病院に行かないで、信頼のおける健康法を実践し続けることが肝要です。
そして、気持ちの上で、決して、弱気にならない。強く、必ず良くなると決意して闘うことが最も大事な点です。
聖医と言われている、ヒポクラテスは紀元前460年頃のギリシアに生まれた医師ですが、有名な格言「人間は誰でも体の中に100人の名医を持っている」と言いました。
まさに100人の名医こそ、好転反応の裏づけであり、身体が自己の持っている偉大な生命力で、改善にむかうのです。
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