子育ての要諦 2502
子育て応援社はおよそ半世紀にわたって、家庭学習教材を通して、日本の未来を担う子どもたちに関わってきました。
その間、日本社会は大きく変わってきました。
第1は、科学技術が進歩したことです。
第2は、日本が少子高齢化したことです。
第3は、日本の医療が対症療法になったことです。
その結果、日本の子どもたちに多くの精神疾患症が現れてきました。
精神疾患としては、①気分障害、②不安症、③強迫症、④統合失調症、⑤神経症・ストレス関連障害症、⑥認知症、⑦パーソナリティ障害、⑦依存症、⑧摂食障害、⑨適応障害です。
さらに発達障害としては、①注意欠陥多動性障害(ADHD)、②自閉スペクトラム症(ASD)、③限局性学習障害(LD)と多くの病理を造ってきました。
その結果、日本の病理学は病気でない障りも病気と断定し、医薬品を処方するようになってきました。
子ども達は病気でないけれど病気とされ、子どもの心の奥深く、深層心理の中にその病名が入ってきて、本当の精神疾患症になってしまっています。
本来、人間は自己の内面に自己更正力が働き、力強く生きようとするため、その命の傾向性がバネとなり違う形ですが、強靱になるのです。
つまり、科学技術の進歩した社会の中で生きている私たちが今、気をつけなければならないことは、先に挙げた診断に対し、自己自身で勇気を持って闘い、自力で障がいを克服する「氣」を持つことです。
その氣を持つことによって、自己の弱点がバネとなり、他の人よりむしろ大きく成長するのです。
この事は、多くの先人の伝記を読めば明らかです。
しかし、現代社会は、自力で克服する気概を持たないで、すぐに、医者にたよる等の自分以外の存在を頼りに生きていく傾向性があります。
この行動の取り方は、これからの社会を生きていく上で、最も警戒しなければならないことと言えます。
これからの舵取りは、自己に眠る偉大な「氣」「利他」「共生」が大事だと思います。
私たちの全家研初代総長、平澤興先生も、子どもを育てる家庭教育5訓、「勉強は良い習慣」の訓示の中で、私たちに自己を磨き、「氣」「利他」「共生」の生き方が大事だと言われています。
「人のために火をともせば、我がまへ明らかなるがごとし。」とありますが、人のためにその足下をランプで明るくすることは、実は自分の足下も明るくすることにつながるとの比喩です。
他者のために一生懸命働くことは、自分の利益にならないように思うかもしれませんが、実はこの考え方と実践が、人間をもっとも輝かせ豊かにする要件であり、その当人も恩恵を受けるのです。
そしてこの考え方、生き方こそ次世代の子どもたちが、逞しく成長する要諦なのです。
つまり、他から指示され行動するのではなく、自らの自発的・能動的な意志により行動することが大事であり、そのことが、自己の活動範囲を拡大する事に繋がっていくのであります。
科学技術が進歩する時代にあって、未来永劫まで持読可能社会への心掛けは、合理的、科学技術との調和を図り、人々がお互いに助け合い、想いやりのある行動が、どの時代より大事な考え方です。
そして、そのことが自己の幸福に繋がっていき、21世紀の現在に力強く生きる要諦であり、日本の将来を開く子どもたちに、啓蒙思想(合理的・科学的思考)との調和と、利他・共生の考え方を継承する事が大事な点ではないでしょうか。
最後になりましたが、子育て応援社ひまわり支部は半世紀にわたり皆様から御支援をいただき活動してまいりましたが、本年度3月号で営業活動を終了させていただきます。
長きにわたり、誠にありがとうございました
子育ての要諦 2502